令和の新時代を生き抜くために重要な保険

老後を目前に控えた世代こそ保険が重要になる!

元号が令和に変わり、新しい時代に突入しました。しかし、不安や悩みのない生活を送れている人ばかりではないでしょう。特に経済的な問題は深刻で、消費増税や長引く構造的不況のため、手取りが多くない若者層だけでなく、40~60代の中堅~ベテランに差し掛かる世代も生活にゆとりを感じることができない人が増えているようです。追い打ちをかけるように金融庁の金融審議会「市場ワーキング・グループ」から、老後の生活に2,000万円の資金が必要という報告書が発表され、大きなニュースになりました。このように先行き不透明な令和の新時代。40~60代の私たちが生き抜くために重要なキーワードは「保険」となりそうです。

先行き不透明な時代はディフェンスがカギ!

令和という新たな時代を迎えた2019年ですが、私たち一般市民にとっては幕開け早々、消費増税によっていっそうの重税感を味わっています。先行きは依然として不透明、少しでもゆとりが持てる老後を送るためには、経済的な準備が不可欠になります。

生命保険文化センターの調査(令和元年度「生活保障に関する調査」)によると「老後のために私的準備をしていない」と答えた人は、40~60代でも30%近くに上ります。一方で準備していると回答した人の具体的な手段としては「個人年金保険・変額個人年金保険や生命保険」と挙げた人が「預貯金」と同じくらいいました。

その理由として考えられるのが「公的年金に期待できない」という点です。その代替として保険が注目されていると言えるでしょう。保険には、保障を受けながら蓄えていくタイプの商品があるため、貯蓄をしつつ、もしものときは大きな保障を受けられる安心感があります。

保険は世代によっても選ぶべき商品が異なります。そこで、ここでは世代別に今後必要となる保険商品について、選び方やメリット・デメリットなどを解説していきます。

【40代】老後の蓄えよりも死亡・入院保障を最優先に

まず、40代の皆さんが保険を考える場合について見ていきましょう。この世代は男性で91%、女性89%の方が生命保険に加入されています(生命保険文化センター調べ・令和元年度「生活保障に関する調査」)。子どもがいるご家庭では、子育ても佳境を迎える時期になっており、教育費の負担に加え、住宅ローンなどを抱えている人も多いでしょう。

40代はまさに現役バリバリの世代なので、老後への準備というよりは医療保険の保障を厚めにしておく必要があるでしょう。大病して医療費がかさんでしまうと、ライフプランが根底から崩れてしまう恐れがあります。

そこで40代の基本的な保険選びとして、死亡保障や長期入院への備えを最優先にするのがおすすめです。見落としがちなのが、子どもがいる世帯における妻の保険。夫ひとりで仕事と育児の両立ができず、行き詰まってしまうケースが少なくありません。生命保険に加入しているなら、死亡保険金額は適当に設定するのではなく、パートナーが居なくなっても育児をきちんと完了できる金額、という基準でシミュレートしてみましょう。

最も重要なのは、医療保険です。もし医療保険に加入していないなら、ぜひ加入をおすすめします。実際に入院した際に必要となる自己負担費用の平均は、40代男性で28,008円にも上ります(生命保険文化センター調べ・令和元年度「生活保障に関する調査」)。全世代の平均でも23,000円ほどになるため、医療保険の重要性がご理解いただけると思います。

働けない場合の収入をかなりの部分カバーしてくれる医療保険

実際に病気やケガなどで入院、あるいは手術をする場合、どのくらいお金が必要になるのか、さらに詳細を見てみましょう。

生命保険文化センターの『令和元年度 生活保障に関する調査』によると、入院した際の自己負担額は1日平均で23,332円となっています。さらに平均の入院日数は15.7日となっており、入院が必要な病気にかかった場合は36万6,000円ほど必要になるという計算になるのです。

もちろん、この入院期間は仕事もできません。もし医療保険に入っていなかったら、これをすべて自己負担でまかなわなければならないのです。

現在、医療保険で保障される入院給付金は1日につき5,000~1万円、手術の際は1回につき5~10万円が受け取れるという内容が主流です。さらに通院に対して3万円ほど受け取れるプランもあります。つまり、必要な医療費の大きな部分を医療保険の給付金でカバーできるということになります。万が一病気やケガで働けなくても安心です。

がん保険についても触れておきましょう。若い世代ががんに罹る確率は低いですが、40代以降はグッとがんに罹る確率がアップします。しかも、がんになってしまったら新たにがん保険や医療保険に加入することが難しい場合もあるため、加入するなら可能なかぎり早く、が正解です。

【50代】老後の準備とお得な保険商品の保持

50代になると、教育費の支払いもほぼ終了し、支出面でも落ち着いてきます。さらに公的年金の給付額もある程度は算出可能となるため、老後に向けた本格的な準備を進めるべきでしょう。終身ではなく、満期がある医療保険は必要に応じて、医療特約の一括支払いでの延長を検討しましょう。

【60代】老後直前の総決算。保険の大きな見直しを!

60代は、老後を目前に控えた総決算の時期でもあります。子どもが独立すれば、大きなライフイベントもほぼ終了するでしょう。これまで、漫然と続けてきた保険も本当に必要なのかどうか、慎重に見直す時期に来ています。

これまで、自分にもしものことがあった場合のために、家族に残すための高額な死亡保障を設定した生命保険に加入していた人も、そこまでの保障は必要ないケースが多くなります。定年後は退職金や公的年金で生活を送らなければならない将来を考えれば、無駄な保険は見直すべきかもしれません。

もし60代から保険に加入する場合、毎月の保険料はできる限り支払額を抑えることが重要となります。そして、保険料を抑えながら必要十分な保障を受けるためには、貯蓄性のある終身型保険より掛け捨てタイプの商品がおすすめです。その理由として、60代から新規に保険加入する場合は保険料が非常に高くなり、支払った保険料の総額が終身保険の保険金額を上回る可能性が高いからです。明確な事情がない限りは、生命保険へ新規加入する際は、掛け捨てタイプの商品にすべきでしょう。

いずれにしても定年退職というのは保険を見直すチャンスでもありますから、そろそろ自分や家族のための生命保険は卒業することも検討する時期でもあります。

このように40~60代は保険について見直しが必要な時期でしょう。医療保障に関しては、疾病に罹るリスクが高まる時期でもありますから、今後の生活を守るために慎重かつ迅速に見直したり、加入を検討したりしましょう。



(監修:日本FP協会認定ファイナンシャルプランナー 飯村久美/執筆:水澤敬)

※掲載情報は、2020年3月現在のものです。