保険を学ぶ

医療保険と生命保険はどう違う?それぞれの違いを理解して保険に加入しよう

民間の医療保険と生命保険はどのように違うの?とお悩みの方もいるのではないでしょうか?今回は、それぞれの違いや加入するメリットについて解説します。

※記事中で言及している保険に関して、当社では取り扱いのない商品もあります。

医療保険と生命保険の違いは?

まずは医療保険と生命保険の違いについて解説します。

保障内容や目的の違い

保障内容や目的には以下のような違いがあります。

医療保険
病気やケガによる通院・入院・手術等に対する保障。治療にかかる経済的負担を和らげるのが目的。
生命保険
死亡や高度障害に対する保障。被保険者の家族の生活を守るのが目的。

医療保険は病気やケガの治療費等に備えるための保険、生命保険は死亡や高度障害に備えるための保険といえます。

保険金の受取人の違い

医療保険と生命保険では、保険金の受取人も異なります。医療保険の受取人は被保険者本人であることが多いですが、生命保険では被保険者が亡くなることで保険金が支払われるため、通常、被保険者の家族が受取人になります。

医療保険とは?

ここでは、医療保険の基本情報について解説します。

医療保険の役割

医療保険は、病気やケガで治療を目的とした入院・手術等をしたときに給付金が支払われる保険です。特約を付加することで、「がん」「心疾患」「脳血管疾患」といった三大疾病、女性特有の乳がんや子宮系の病気などに対する保障を手厚くすることもできます。

医療保険の必要性

特に「がん」「心疾患」「脳血管疾患」といった三大疾病では、入院・通院が長期にわたる場合もあります。入院中は収入が途絶えてしまうことも考えると、公的な医療保険だけではカバーできない部分も出てくるでしょう。このようなケースに備えて、医療保険に加入しておくと安心です。

関連記事:【医療保険の選び方】7つのステップについてわかりやすく解説
https://www.asahi-life.co.jp/nethoken/howto/hoken/for-medical-insurance-7step.html

生命保険とは?

ここでは、生命保険の基本情報について解説します。

生命保険の役割

生命保険(死亡保険)は、被保険者が死亡した場合や高度障害状態になってしまった場合に、保険金が支払われます。家族の生活を守るためにある保険です。

生命保険の必要性

万が一自分が亡くなったとき、遺族年金などの公的な社会保障制度によって、家族は一定の保障を受けることができます。しかし、それだけでは不十分なことが多く、不足分をどこかで補う必要があります。そこで重要なのが生命保険です。どのくらいの保障があれば家族が生活していけるのかを考え、保険金の額を決めましょう。

生命保険の種類

生命保険には大きく分けると以下の3つがあります。

定期保険
定期保険は、保険期間があらかじめ定められていて、その期間中に被保険者が死亡すると保険金が支払われます。通常、掛け捨てで解約返戻金もありませんが、その分毎月の保険料は安く抑えることができます。ただし、更新時には保険料が変わるので注意が必要です。また、保険期間が「60歳まで」のように定められている場合はその後の更新がなく、保障が終了となります。
終身保険
終身保険は一生涯の死亡保障がある保険です。定期保険よりも毎月の保険料は高くなりますが、更新がないので保険料が上がることはありません。また、解約した場合際には一定の解約返戻金を受け取ることができます。
養老保険
養老保険は、保険期間中に死亡した場合は死亡保険金が、期間満了時まで生存していた場合は死亡保険金と同額の満期保険金が支払われます。保険料は終身保険よりもさらに割高になりますが、万一への備えることと貯蓄の両方ができます。

関連記事:生命保険の必要性が高い人・低い人とは?いらないとされる理由と加入するメリットも解説
https://www.asahi-life.co.jp/nethoken/howto/hoken/people-who-need-life-insurance.html

医療保険と生命保険それぞれのメリット

医療保険と生命保険、それぞれに加入するメリットについて解説します。

医療保険に入るメリット

医療保険に入るメリットは、病気やケガに対しての幅広い保障を受けられるという点です。通院・入院・手術などの給付金はもちろん、三大疾病特約・先進医療特約など、特約を付けることでさらに手厚い保障を得られます。病気やケガによる継続的な負担を軽減したい場合は加入をおすすめします。

生命保険に入るメリット

生命保険に入るメリットは、死亡した後に家族にお金を遺すことができるという点です。また、終身保険や養老保険のように貯蓄性があるタイプもあり、葬儀代や老後資金の準備としても利用できます。

医療保険と生命保険どちらにも入るメリット

医療保険と生命保険のどちらにも入るメリットは、生きている間の病気やケガのリスク、万が一自分が死亡してしまったときのリスク、その両方に備えることができるという点です。生前・生後どちらも保障ができますが、月々の支払が多くなるという点に注意が必要です。毎月の保険料負担が大きくなりすぎないように、バランスをとりながら加入することをおすすめします。

まとめ

医療保険と生命保険は、「病気やケガによる経済的な負担を軽減するもの」「契約者が死亡した後の家族の生活を支えるためのもの」という大きな違いがあります。役割や目的がまったく異なるため、それぞれ分けて加入するか否かを考えると良いでしょう。医療保険と生命保険どちらに加入すればよいの?と考えている方は、今回ご紹介した内容を参考に、それぞれの特徴を理解して、加入を検討してみてください。

監修者

ファイナンシャルプランナー(CFP)
1級FP技能士 松浦建二

大手ハウスメーカー、外資系生命保険会社を経て2002年よりファイナンシャルプランナーとして活動。青山学院大学非常勤講師。

記事一覧へ